【連続コラム④】自分研究で、経験を価値に変える
人には忘れられない経験があります。中には自分を否定してくるようなものもあります。見ないようにしても何かの折に頭をもたげてくるのです。しかし、そんな経験は変えられないわけではありません。むしろ正面から見つめて丁寧に時に人の力を借りながら納得のいくようにたどっていくのです。それが雫穿大学の「自分研究」です。今、この学びは海外でも「セルフォロジー」として注目され始めています。

雫穿大学の大きな特徴のひとつが「自分研究」です。これは、ただ過去を振り返るだけではなく、自分がこれまでに経験してきたこと、感じたこと、考えてきたことを丁寧に納得のいくまで深く掘り下げていく研究です。自分で自分を否定していた経験が、そうでなくなる解放感を得られることが多くあります。大学に通えなくなった経験や、その間に感じた葛藤も、そして、今感じている苦しさも、固定的なものではないのです。「過去は変えられない」とよく言いますが、自分の過去についての強い思い込みは変え得るものだとこの20年間の自分研究の積み重ねからつくづく思います。

講座やプロジェクトでは、自分の経験をテーマに作品をつくることもできます。ある学生は、不登校の時期に感じた孤独や焦りをモチーフに映画を創作しました。自らの心の揺れや思いをセリフと映像に込めた作品は、多くの観客の心を動かし、中には自分用と、友人に貸して見せるようにDVDを二枚買ってくれたお客さんもいました。こうした反響は、自己否定感を変えていくのです。
「自分研究」は、近年海外でも「セルフォロジー(Selfology)」として注目を集めています。自己理解や自己表現を軸にした学びが、国境を越えて共感を呼んでいるのです。雫穿大学で培う探究の姿勢や表現力は、世界的な教育潮流とも響き合っています。

また、「自分研究」は自己理解を深める、否定感から解放するばかりでなく、つながっている人との関係を豊かにします。「研究ゼミ」での議論を通して、自分の経験を自分で解釈する過程にゼミに参加している人も参加することで、新しい視点や共感も生まれています。雫穿大学では、論文集の発行や公開イベントで研究内容を発信しており、仲間やイベント参加者と感想を交わす中で、自分の研究が誰かを楽にしているということに出会うこともあります。

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【連載:てきせん大学でできること】
- 第1回:自分のペースで学びを取り戻す
- 第2回:仲間と協働することで得られる力
- 第3回:社会とつながる学び
- 第4回:自分研究で、経験を価値に変える ←今この記事です!
- 第5回:未来へつながる学びと経験(9/3公開)
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